ダナンは、古くから東西交易の中継地、重要な国際貿易港として栄えました。2?15世紀にかけて勢力を誇ったチャム族の国、チャンパ王国の王都が現在の市街地近郊のチャキェウにおかれていた時期もあり、ダナンの南西には世界遺産ミーソンなどのチャンパ王国の遺跡も残っており観光地となっています。そんなミーソン遺跡だけでなく、北にはベトナム最後の王朝フエの建造物群、南にはランタンが灯るホイアン旧市街、そして少し足をのばして東洋で最も美しい洞窟といわれる『フォンニャ=ケバン国立公園』など4つの世界遺産に囲まれ、中部エリアの観光拠点都市として絶大な支持を得ているのがダナンです。観光も楽しみたいというアクティブ派の欲求を満たすには十分ではないでしょうか。
このページでは、そんなダナン近郊の世界遺産の魅力に迫っていきましょう!
ホイアン
中部都市ダナンから南東へ30キロ、トゥボン川が南シナ海に流れ出る三角州に形成されたホイアンは、中国・日本・フランスの三カ国の建築様式が混合した家々が魅力的で、1999年に世界遺産に登録された街です。日本の京都を思わせるような静かな道、木造建築の古めかしい平屋、ランタンが明かりを落とす淡い光、道を行き交うアオザイ女性。日本人にとってもどこか懐かしい、そんな歴史を今に残す景色があふれます。
ホイアンはチャンパ王国の君臨する時代には中国やインド、アラブを結ぶ中継貿易都市として栄えました。16?17世紀頃にはアユタヤ、マニラと並んで日本人町も造られ、最盛期には1000人以上の日本人が住んでいたといわれますが、今では市内にある来遠橋(日本橋)や、郊外の日本人の墓がわずかにその面影を残しているのみです。だが当時、朱印船で遠くこの地にやってきた日本人商人たちの活躍を見聞きすると、ぐんとベトナムが身近な国に感じられてくるのではないでしょうか。
毎月旧暦の14日満月の夜は旧市街の各家の電気が消され、軒下のランタンの光だけがともり、町全体が幻想的なムードに包まれるランタン祭りが開催されます。トゥボン川の向こうに夕日が沈みはじめる頃から、赤・白・紫など色とりどりの布で作られたランタンの柔らかい光はとてもロマンチックな雰囲気です。
また、トゥボン川では灯篭流しが行われ、観光名所の日本橋も明るく照らされていて非常にロマンチックです。
世界遺産に登録された街全体がランタンの光のみで輝く風景は、幻想的で忘れられない思い出になること間違いないでしょう。露店が並び活気に溢れるホイアンを訪れランタンの柔らかい光に癒されるひとときを、満喫してくださいね。
欧米でも大変人気があり、2012年にはアメリカの出版社の読者投票で「アジアの人気観光都市ランキング第3位」に、英国の旅行雑誌の発表した「世界で最も好きな都市ランキング」で堂々の1位に選ばれたホイアン。
古い街並みと美しいビーチを併せ持つ素晴らしい都市だと高く評価されています。
今後、ますます注目度が高まるであろうホイアンへ、ダナンを訪れたら是非足をお運びください。
フエ
ダナンから車で約2時間のフエは、ベトナム最後の王朝グエン朝の都がおかれた町です。
1993年にベトナム初の世界遺産として登録されたフエの建造物群やフエ名物の宮廷料理を堪能できることが観光客の見所となっています。
世界遺産に登録されたフエの歴史遺産ですが、フエは古都らしいしっとりとした趣をたたえる静かな街です。ベトナム最後の王朝が置かれた地として、紫禁城を模してつくられた王宮や庭園など数々の遺跡が残されています。
王宮内部はベトナム戦争で大破し現存するものは基礎だけというものがほとんどですが、回廊の復元が進むなど、当時をしのぶ華やかな姿を取り戻しつつあります。 静まり返った城内を歩けば、あたかもグエン王朝時代にタイムスリップしたかのような錯覚にとらわれます。ダナンの賑やかさとは正反対の街と言えるでしょう
ベトナムは千年以上に渡って中国の支配下にあったため、その政治形態や文化面などにおいて強い影響を受けています。王宮や皇帝廟だけでなく、周囲の寺院などが世界遺産にまとめて登録されています。
王宮西側の小高い丘の上にある「天女の寺院=ティエンムー寺」やフエ宮殿美術博物館は人気の観光名所となっています。
また宮廷料理がルーツと言われるフエ料理は、 味もさることながら、食物を用いて動植物などを形作る繊細な装飾が施され視覚的にもとても美しく華やかな料理です。かつての王朝の豪華な食生活が伺えます。
濃いめの味付けに牛肉・豚肉でよく出汁をとるなど日本人好みの味付けがフエの料理の特徴です。
ミーソン遺跡
ホイアンの南西約40km、ダナン中心部から車で1時間半の所に位置するミーソン遺跡は、密林に覆われたチャンパ王国の聖地でした。
6世紀から13世紀頃まで栄えたチャンパ王国の聖地は、ヒンドゥー教文化を現在に伝える貴重な遺跡群として現在は世界遺産にも登録されています。現在では仏教大国とされるベトナムですが、チャンパ王国の時代にはヒンドゥー教が栄えていたのですね。
遺跡群は四方を山に囲まれ、北に聖山、マハーバルヴァタがそびえる盆地の中央に、自然と融合した遺跡が神々しい景観を織りなしています。
この遺跡の酷醐味は、遺跡の壁面を飾るチャンパの女神像や、あちこちに置かれた石像の彫像の逸品、 シヴァ神などを祀るために建てられた多くのれんが建造物を間近に見られること。入口には日本の援助で建設された案内所があり、日本語でその歴史を学ぶことができます。ヒンズー教の神々がレリーフとなってレンガや石に刻まれた様は、まるで小さなアンコールワットのようです。
ミーソン遺跡で見られる遺産や祠堂を見ていると、不思議な雰囲気に包まれるでしょう。
野鳥のさえずりや木々の揺れる音に耳を傾けて森林浴も楽しみながらの遺跡見学を楽しんでください。
フォンニャ=ケバン国立公園
ラオスに程近いベトナムのクアンビン省にある約86,000haの面積をもつ国立公園であり、世界屈指の洞窟リゾートとして世界遺産登録されているのが「フォンニャ=ケバン国立公園」です。秘境ともいえるそんなスポットです。
2000年にベトナムの国立公園として指定されたフォンニャ=ケバン国立公園は、2003年7月3日、ユネスコによってベトナムで5番目となる世界遺産に登録されたことで一躍注目を浴びています。
園内には300以上の洞窟があると言われ、多彩な姿で観光客を魅了していますが、洞窟が公開されていたのもフォンニャ洞窟とティエンソン洞窟だけでした。しかし、このところ次々と新しい洞窟がオープンし、アトラクションも急速に充実中です。
一番有名な『フォンニャ洞窟』は2億5000万年前から形成され、当時はベトナム最大でした。しかし、2003年の世界遺産登録以降も次々と新たな魅力的な洞窟が発掘され、フォンニャ洞窟の存在感が薄まるほど。
その新世代の洞窟筆頭が世界遺産登録エリアからは外れていますが、フォンニャ洞窟から車で30分ほどの場所にある「ティエンドゥオン」。英語では「パラダイス・ケイブ」、日本語なら「天国の洞窟」です。 ティエンドゥオン洞窟の圧倒的な内部空間を眺めると景観的には天国というよりむしろ宇宙という感じを受けるでしょう。イルミネーションもあいまってスケールの大きさは半端ではありません。必見です。
また園内の94%は広大な原生林で、数多くの動植物達が住む自然の宝庫でもあります。洞窟ツアーの他にもカヤッキングやトレッキングなどのプログラムも用意されています。
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