ベトナム中部を代表する観光スポット「ホイアン」。平屋の家が立ち並ぶ古い町並みは世界遺産にも登録され、日本人にも郷愁を誘う懐かしさを感じられます。このページでは、そんなホイアンの誇る観光名所をどんどんご紹介していこうと思います。ぜひチェックしてみてください。
ホイアン観光の前に知っておきたいこと
ホイアン観光・散策の手段は3つ
ホイアンの町を散策する手段は3つあると考えています。
「徒歩」「自転車」「バイク」の3つです。
その中でも一番おすすめなのは『徒歩』です。意外かと思う方もいらっしゃるかと思いますが、世界遺産に指定されているエリアは比較的狭く、徒歩でも十分網羅することができちゃうんです。徒歩であれば目にとまったショップやカフェにふらっと立ち寄ることもできますし、ゆっくり景観を鑑賞することができますよ。
それ以外の『自転車』、『バイク』はそれぞれレンタルすることができるのですが、どちらもホイアン散策にはあまりおすすめできません。
『自転車』は滞在先のホテルでおおよそ1日400円程度でレンタルすることができます。ホイアンは坂があまりなく、車が通行禁止なので自転車でのんびり巡るのであればおすすめします。また、徒歩では厳しいホイアンの観光地『クアダイビーチ』がホイアン郊外にあります。タクシーで約15分。自転車でも30分から45分程度で行くことができますので、この場合はサイクリング気分で海沿いの走ってみるのも気持ち良くていいかと思います!
しかし、自転車は盗まれる心配がありますし、実際散策する歴史保存地区は観光客が多いので通行の邪魔になってしまう恐れがあります。少し注意が必要な乗り物と言えるでしょう。
『バイク』は停める場所がないほか、ランタン祭りなど夜には歴史保存地区一帯が歩行者天国になりますのでこちらもおすすめできません。ホイアンからダナンや五行山に行くのであれば話は別ですが、ホイアンのみの観光であれば、バイクは不要の産物となるでしょう。
もし移動手段が欲しい方はシクロという「自転車タクシー」がおすすめです。遮るもののない視界や適度なスピード、風の心地よさなど、他の乗り物にはない魅力が満載です。異国情緒を味わいたいときに乗ってみるのもよいでしょう。
ホイアンを歩けばシクロは必ず目にすることができますし、向こうから手を振って声をかけてくれます。シクロでゆっくりと町を巡ると、また普段とは異なった景色に写るはず。 値段交渉をしてから乗りましょう。
ホイアン観光の注意点
チケットの購入が不可欠
世界遺産に指定されているホイアンには、歴史保護地区内に約22か所の名所が点在しています。しかし、これらはすべて無料で入場できるわけではありません。ホイアンを観光する際は、まず入場チケットを購入しなければならないのです。それも日本の寺のように各所で入場料を払うのではなく、5枚綴りになった総合チケットを購入し、各物件入場の際に、5枚綴りの1枚を切り取るシステムとなっています。つまり6カ所を見る場合は2枚の総合チケットが必要となります。チケット売り場はホイアン市街地のなかには6カ所あり、チケット1枚は12万ドンです。入場チケットは24時間以内に使いきることが原則ですが、こちらは曖昧で、1週間くらいはどこの名所の管理人も大目にみてくれます。
基本は観光スポットである会館、民家、寺、博物館はすべてチケットが必要です。しかし、土地所有主の気分次第で無料入場もできます。そこらへんはベトナム人のいい加減さと思っておいてください。チケットの配分は事前に計画を立てて向かいましょう!
また、日本人であれば日本橋には必ず行くと思いますが、こちらは要注意です。橋を渡るだけであれば無料ですが、写真撮影をしたり、観光客らしい振る舞いをすると最寄のスタッフが駆けつけてチケットを請求されることがあります。
さらに夜間に行われるホイアンシアターを見学する方もいるかと思いますが、こちらは完全にこのチケットとは別料金となります。ただし、同じチケット売り場で入場券を購入することができますよ。お金が別にかかるということですね。
ホイアンの通り・ストリート
チャンフー通り
チャンフー通りは歴史保護地区の目抜き通りのため、観光客で日が暮れるまで賑わっているのが特徴です。もちろん會館や博物館、民家などといった名所も目白押しです。チャンフー通りのスタート地点は日本橋となりますので、ここを拠点に散策巡りをはじめるのがおすすめです。
通りには古めかしい雑貨ショップから洒落たショップが軒を連ね、空を仰げば色彩豊かなランタンがうかがえ、何だか懐かしい気分に浸ることができるでしょう。個人経営のショップがたくさん目に入るかと思いますが、中には雑貨やランタンが所狭しと置かれています。雑貨選びにお勧めで掘り出し物を探してくださいね。ちなみにランタンの購入なら、どんな色に光るのかよく分かる夜がおすすめです!
土産屋の多くは夜遅くまで営業していますし、光を放つ土産屋は少し異質な空気を漂わせています。それに加えて夜はカフェバーがオープンして、欧米人がビールを片手に楽しんでいる光景を見ることもできます。
グエンティミンカイ通り
グエンティミンカイ通りはチャンフー通りから日本橋を渡った先に続く道です。日本橋を抜けてグエンティミンカイ通りに入ったすぐ右手にあるのが馮興家。文化遺産に指定されている建て物で、日本の建築様式も見られるのが特徴です。
人の気配はそれほどなく、お土産ショップがいくつか軒を連ねている程度の穏やかな町並みが印象的です。チャンフー通りと同じように、雑貨を売る露店がいたるところに出没します。1個100円程度の雑貨がほとんどなので、友人や家族、自分用にいくつか買ってみてくださいね。日本人経営のショップもあり、スタッフも日本人に心なしか親切にしてくれますよ。
単なる通行だけであれば通りの横断は無料です。ただし、カメラで写真撮影をしたり、観光の素振りだとスタッフが判断すると、その場で呼び止められてチケットを切られますので要注意です。
グエンタイホック通り
グエンタイホック通りはチャンフー通りとバクダン通りに挟まれた閑静な通り。チャンフー通りの賑わいと相反して、こちらは人の気配も少なくひっそりとしている様子です。雑踏から離れたい方におすすめで、ゆっくりと歩いているとまるで時間が止まっているかのような錯覚に陥ります。
通りが民家やショップに挟まれているので日陰も多く、ちょっと観光に疲れたときに歩くとほっと安心できます。日陰で休んでいる外国人や、それを目当てに民芸品を売りつける売り子が歩いていたり、ほのぼのとした微笑ましい光景に出会えることでしょう。
漆器、アオザイ、刺繍絵画、シルクなどの土産物屋が建ち並んでいるのでお土産選びにお勧めの通りです。ここでじっくりと品定めをしてみてはいかがでしょうか?
特にアオザイのオーダーメードは欧米人に大人気。彼らに定評のあるお店が多く、この界隈にあるアオザイ専門店はどこも品質が高いです。世界でたった一つのアオザイを求める女性の方にはきっと重宝する通りではないでしょうか?イヤリングやネックレス、バングルなどの服飾雑貨を取り扱ったお店も豊富です。オーコレクティブをはじめ、グエンタイホック通りは夜遅くまで開いているお店が多いので、夕食後の散歩がてら立ち寄ってみるのはいかがですか?
また、グエンタイホック通りには、200年以上の歴史を誇る古民家である進記家(タンキーハウス)、ホイアン民族博物館、刺繍専門店のXQホイアン、伝統音楽コンサートと手工芸品ワークショップ、ホイアン・シアター(ホイアン・トラディショナル・アート・パフォーマンス・ハウス)などといった観光スポットもあります。東側に進んでいけばホイアン市場に当たりますので、観光、買い物等に恵まれた通りとも言えますね。
バクダン通り
歴史保存地区の南、トゥボン川に沿って続くホイアン観光の拠点となる目抜き通りの一つです。
右手にはレストラン・カフェ・ツアーデスクが並び、左手にはトゥボン川の風景が広がります。バクダン通り沿いには入ってみたくなる魅力溢れるレストランやカフェがたくさんあり、すべてのお店がトゥボン川を正面に向いているので、トゥボン川を眺めながら食事をとることができます。
バクダン通り沿いのお店は、チャンフー通り沿いのお店と比べると比較的良心的なお値段なお店が多く、食事はこの通りがおすすめです。休憩にはピッタリで、昼間からビールを飲んで浮かれている欧米人とともに楽しんでくださいね。
夜は、トゥボン側川沿いに屋台が立ち並び、川に浮かぶ灯篭が見どころ。夜店ではホイアン名物のカオラウや揚げワンタン、シーフードを食べたり、灯篭流しをして幻想的な光景を楽しむことができるなど、夜が一番光る通りかもしれません。屋台と言えどもメニューは豊富ですし、レストランと比べて値段も割安です。ランタンがテーブルに置かれた異国情緒あふれる雰囲気を感じたいなら、やはり屋台を1度は経験したいところですね。
早朝は新鮮な魚介が並ぶ朝市が開かれますし、ホイアン最大規模の市場である「ホイアン市場」にも面しているので昼間の観光にも最適。トゥボン川に架かるアンホイ橋を渡った先にはナイトマーケットも広がり、朝から夜まで楽しむことができます。
またトゥボン川に浮かぶボートも非常に趣があり、眺めているだけでも心癒されます。ボートに乗って対岸にある村に行くこともできますし、穏やかな川の流れを感じて現実から離れるひと時の時間を楽しむことができますよ。
バクダン通りとグエンタイホック通りとの分岐点の広場は、毎月旧暦の14日のランタン祭りでビンゴ大会やカラオケ大会が開催されます。民謡が聞こえてきたら、是非こちらの広場に集まってくださいね。
ホイアンの観光名所
來遠橋(日本橋)
日本橋は1593年に造られた屋根付きの橋で、ホイアン歴史保護区の中心にあり、名実ともにホイアンの象徴、観光名所となっています。さらに2万ドン札にも印刷されていることから、ホイアンに留まらずベトナムを代表する観光名所のひとつと言えるでしょう。日本とホイアンとの交易が栄えていた16世紀、ホイアンに住む日本人たちによって架けられたと考えられており、その頑丈な造りは「地震にも耐えられるように」との意味合いがあったようです。
地震への祈念から橋の中には小さな寺も造られ、橋の両側はユニークな猿と犬の像が守っています。これは申の年に建設し始めて皮の年に造り終えたからといわれています。伝説上の大ナマズ(これも地震への惧れから)が祀られています。頭はインド、背中はホイアン、尻尾は日本に至る大ナマズです。
観光の際は日本橋を拠点に考えるのが一般的で、日本橋はチャンフー通りとグエ ンティミンカイ通りを繋ぐ橋として機能しています。以前はこの橋を境に内側(東側のグエンティミンカイ通り)にかつての日本人町、反対側(西側のチャンフー通り)に中国人町があったといわれていますが、近年の調査で日本人町は橋の西側ではないかという説も出て、その場所はいまだはっきりとはわかっていないのが実情です。
2つの町が当時あったのはほぼ確実ですが。どちら側に日本人町が栄えていたのかは謎のまま。過去のホイアンで活躍する日本人に思いを馳せながら歩いてみてくださいね。
観光目的で利用するのであれば、近くにいる管理人にチケットを切られてしまうので、カメラやガイドブックを隠して管理人の目を欺いてください。無料で入場することができます。夜6時以降は無料で通り抜けることができます。毎晩18時から22時くらいの間はライトアップされ、幻想的な姿も見せてくれるので要チェックですよ。
來遠橋という変わった名前は「論語」の「朋あり遠方より来る、また楽しからずや」の一節にちなんでいるとのこと。
廣勝家(クアンタンの家)
約300年前に建てられた平屋の代表的な建築様式で、壁などに施された外部装飾が美しい観光スポット。日本橋からチャンフー通りへ進んでいくと、レロイ通りと交差する交差点を通り過ぎたところにあります。クアンタンの家の向かいには、海のシルクロード博物館があります。
民家内の間取りや設備などから昔の人々の暮らしを知ることができます。家を支える大きな支柱や梁も漆黒に輝く色で塗られ重厚感ある造りになっています。住居の中、入り口の空間を抜けると中庭があり、中庭から家の外を眺めると京都の町家のような佇まいを感じさせます。
現在は、木彫品のみやげ物店となっており、住居としても使われているのでホイアン市民の生活を垣間見れることが廣勝家(クアンタンの家)を見学する魅力と言えるでしょう。
クアンタンの家はホイアンの伝統的建築方法で建てられています。ホイアンの家屋の特徴は、京都の「うなぎの寝床」と呼ばれる町屋に似て、間口が狭くて奥に長く、明かり取りのために中庭のある造りの家が多いこと。これらの家は木造で、外観から内部まで美しい彫刻で飾られている点です。
家の奥ではホワイト・ローズを作る光景も見られ、希望すれば食べられるので聞いてみて。
進記家(タンキーの家)
200年ほど前に建てられた中国、広東省出身の漁師の家。街全体が重要な文化財として注目されているホイアンにあって、文化遺産に登録された最初の建築物です。1985年に登録され、建物のごく一部を除き、ほとんどは修復を重ねて当時のまま残っています。現在では7代目の当主がこの家を守っています。
ところどころでべトナム、日本、中国の三か国の建築様式がミックスされ、それらがうまく調和していますよ。柱や梁、格子などの蝶鍋の装飾はすばらしく、色鮮やかなランプなど一見の価値があります。日本家屋の特徴である梁や柱を魅せる技術がホイアンの旧家でもしっかりと生かされ、装飾や模様などには中国建築の粋が顕著に見られます。時間をかけて培われてきた存在感や重厚感をその目で感じてくださいね。
天井には洪水の際に2階に荷物を運び上げるための格子状の窓もあり、洪水への工夫がうかがい知れます。
最も造りが複雑なのが、日本と中国の建築様式が入り交じった応接間。要チェックです。無料で配られるお茶も美味しいですよ。
場所は日本橋からバックダン通りを進むと左手に見えてきます。
馮興家(フーンフンの家)
来遠橋(日本橋)を渡ってグエンティミンカイ通りに入ったすぐ右手にある民家で、約200年前に貿易商人の家として建てられた木造建築の建物。ここはシルクをはじめ桂皮、胡椒、塩、陶器、ガラスなどを販売した商店だったようです。ベトナム、中国に加え、屋根には日本の建築様式も取り入れられています。
装飾は中国の掛け軸や絵画で施されていますが、天井や支柱などの骨組みとなる作りはほぼ日本建築。
1階の天井には、洪水の際に2階に商品を運び上げるための窓が造られているなど、随所に生活の工夫が見られます。内部はみやげ物店も兼ねており、無料でお茶も出してくれます。こちらも一杯いただきましょう。
また、2階のテラスからは、来遠橋の屋根の様子はもちろん、世界遺産ホイアンの街並みが見渡せますよ。テラス自体にも装飾がみられ、幸運と繁盛の意味を持った鯉が彫られています。
現在も8代目となる子孫が住んでおり、ガイドとして英語で案内をしてくれるなどホイアンの歴史を語り継いでいます。
チケットを払って入場すると、ガイドが英語で説明してくれますよ。
陳祠堂(チャン家の祠堂)
ホイアン中心地を縦に走るレロイ通り沿いにある陳祠堂は、1802年、中国人の血を引く元朝の官吏によって、祖先礼拝をする場所兼住居として建てられました。祠堂には3つの扉があり、両側は家族が使用し(外側から見て右側は男性が、左側は女性が使用)、中央の大きな扉は祖先の霊が出入りするための物で、特別な場合のみ開かれたといわれています。
館内で目を引くのは、中国様式を取り入れた独特の繊細な彫刻や模様です。部屋の間仕切りに付けられた天井まで続く1枚1枚の模様が圧巻の一言。また館内には歴史ある調度品がたくさ飾られています。陶磁器や時計、掛け軸に絵、古銭や日用品などが展示されていますよ。薄暗い室内でランタンの明かりに照らされ、独特の雰囲気を感じることができます。
この堂が建てられた時代はすでに日本人がいなかったにもかかわらず、ベトナム、中国の建築様式に加え、屋内装飾などは日本様式が折哀されておりホイアン建築を語るうえでも興味深い場所。内部では昔の占いもできますので運試しにトライしてみてはいかがでしょうか?
現在住んでいる末裔が祠堂内部を案内してくれます。
貿易陶磁博物館(海のシルクロード博物館)
ホイアンの目抜き通り、チャンフー通りの一角にあるのが貿易陶磁博物館です。200年以上前に建てられた、2階建ての代表的民家がそのまま博物館になっていて、この周辺で発掘された陶磁器の数々、沈没船から引き上げた遺物など約100点が展示されています。貿易陶磁博物館では、ホイアンと周辺諸国との交易の様子を知ることができ、とりわけ、日本や中国との交流は重要ポイントとして詳しく解説されています。17世紀の朱印船貿易時代のホイアンと日本との貿易の歴史や当時の伊万里焼・備前焼は実に興味深く、日本人町や御朱印船を描いた絵巻の写真などは、ホイアンでの日本人の暮らしの一端が垣間見られる貴重な資料といえるでしょう。1階と2階隈なく見学しても30分かかりませんので、日本との外交関係を垣間見る点でもおすすめのスポットです。
またホイアンの民家の設計図と日本の京都の設計図を比較したパネルもあり、当時はただの交易関係だけではなく、文化の交流も盛んに行われていたことを証明しています。
この博物館の入口でポストカードが売られていますがおすすめの一品です。この地方は洪水に見舞われることで有名なのですがその時の様子の写真のポストカードがとても珍しくガイドさんもオススメするほどです。
ホイアン歴史文化博物館
ホイアン歴史博物館は、クアンコン廟に隣接しており、ホイアンの歴史や文化、伝統などが展示されている博物館です。
かつて寺だった建物を博物館として利用しており、ホイアンが交易の中心地だった17世紀の文献や日本語の書簡、青銅鐘や貴重な写真パネル、大砲に硬貨などさまざまなホイアンゆかりの品々が展示され、見所の一つとなっています。昔のホイアンの写真が展示されていますが、いまとは雰囲気がまったく異なる風景で驚かされますよ。館内部は狭く、中央には寺の名残で仏陀が鎮座しています。
ホイアン名物カラフルなランタンの作業や木彫りの作業場を見学するもできます。
サーフィン博物館
サーフイン文化とは、チャンパ文化以前の紀元前数世紀から2世紀頃までの金属を使用し始めた頃の文化のことで、おもにベトナム中部で栄えたと考えられています。この博物館にはベトナム中部で出土した、当時使用された土器や埋葬の際に使用した瓶、生活用具などが展示されているのです。人類史の観点からも、貴重な遺物が並んでいますのでぜひ訪れてみてください。
ホイアン民俗博物館
ホイアン民族博物館は2005年にオープンした新しい博物館。ホイアンの文化や歴史を、人々の暮らしを通して紹介した博物館です。ローカルな雰囲気が漂う博物館ですが、建物自体にも趣があり歴史を感じさせます。1階はみやげ物店で、2階が展示物コーナーとなっています。
昔の伝統文化、慣習などを模型で見ることができ、ホイアンに暮らす人々の生活や文化をよりディープに知ることができます。当時ホイアンの人達が着ていた衣服を身にまとったマネキンや、使用していた小舟、農機具などが使用法も交えて展示されており、日本の文化が少なからず影響しているせいか懐かしさをおぼえます。基本はベトナム語での展示ですが英語の説明書があるので、理解できる方はそちらでチェックしてください。農具や漁具、伝統衣装などの展示物は、身近な生活道具だけに興味をそそられる展示となっています。
衣類や生活道具からもホイアンの歴史の一端がうかがえるのではないでしょうか?
少々マイナーな観光スポットですので、観光客もほとんどいないのでじっくり見て回れますよ。また中庭にはベンチが置いてあって一息つけるのですが、ここが本当に綺麗で個人的にはここの中庭がザ・ホイアンと言える場所だと思います。観光チケットが余ってしまったとき、町歩きにちょっと疲れたときにぜひどうぞ~♪
關公廟(クアンコン廟)
1653年に建てられた中国の見事な職人技が光る鮮やかな装飾が美しい小さな寺です。現在は、国の歴史的文化財に指定されています。中央には武の神とされる関羽が祠堂に祀られており、左側は側近の周倉将軍、右側は関平が守っています。三国志でも有名な関羽は、戦いの神として祀られるだけでなく、ホイアンの人々には商売繁盛の神としても人気があるんですよ。
龍の装飾や赤を基調とした彩色は中国様式の寺であることを物語っていますよね。
場所は日本橋からチャンフー通りを東に向かって約600m進んだところにあり、ホイ アン布市場の斜め向かいなので見落とさないでくださいね。
福建会館
会館というのは、上述したが華橋の人々の同郷人の集会所で、現在でも活用されている場所です。赤や黄色などの派手な色彩で彩られ、線香や絵画などで中国風に装飾されているような見どころあるスポットが多いです。
ホイアンには華人五会館(広肇・福建・中華・瓊府・潮州)があり、この福建会館は、ホイアンの中国福建省出身者の集会所です。ホイアンに5か所残る華僑の会館中、最大の規模を誇ります。この福建会館には福建省出身者の多くが信仰する天后聖母が祀られています。奥へ続く途中の祭壇には航海安全の守り神の天后聖母が、一番奥の祭壇には17世紀に中玉の福建省からホイアンへやって来た6家族の家長の像が収められています。
また、天后聖母の手前にはベトナム医療の礎を築いたといわれるレ・フー・チャックの小さな像も収められていますよ。
中には寺院まで建てられているという美しくも豪華な集会所で、今でも華僑の人々の憩いの場となっています。航海の安全を守る天后聖母。貿易港のホイアンを象徴するように、大きな船のオブジェや航海安全を願うために天后聖母が祀られています。また見どころの一つが『螺旋状の線香』です。大小問わず會館・中国ときたら必ずあるもので、中国文化・建築を最も代表するパーツだと思ってください。福建会館には大きな渦巻線香が吊るされていて、見るものは目を奪われることでしょう。
潮州会館
1776年に中国の潮州出身者たちによって建てられた同郷人集会所です。柱や扉などの彫刻や透かし彫りが細かく、一番奥の扉には江戸時代の日本人女性の髪型を真似したという、女性の姿が施されています。日本髪を結った中国人女性の人形彫りは必見でしょうね。
廣肇會館
1786年に中国広州と肇慶出身者たちによって建てられた同郷人集会所です。日本橋から歩いて最初に見える華人五会館が、この廣肇會館です。随所に見られるゴージャスな装飾、特に屋根や柱の彫刻は美しく、ホイアンに数ある集会所の中でも一際目立つものとなっています。世界中で活躍する華僑の人々、廣州・肇慶出身の華僑の隆盛を示し、その中央には関羽が祀られています。敷地内裏庭にはタイルと陶器で飾られた9つの頭を持つ龍が置かれ間近で見る龍の迫力は圧巻です。天井から吊るされた螺旋状の線香も中国らしさを増幅させますのでぜひ注目してください。
日本人の墓
水田の中にボツンと立つ「谷弥次郎兵衛」の墓。
弥次郎兵衛は豊臣秀吉時代に朱印船貿易でベトナムに渡った堺商人の一人。徳川時代になり幕府の鎖国政策、貿易禁止令により帰国を余儀なくされたが、ホイアンに残した恋人に会うためホイアンに戻り1647年にこの地で亡くなった、とされています。この墓は、故郷の日本の方角に向けて建てられているといわれています。
場所はわかりづらいので、しかるべきガイドかドライバーの同行が必要でしょう。町なかからバイクタクシーで数分です。今でも地元の人々が大切に墓守をしてくれています。
ホイアンのビーチ
ホイアンにはきれいなビーチがあり、白い砂浜に抜群の透明感を誇る海で近年注目のリゾートとして、ホイアンを訪れる欧米人などで賑わっています。ビーチ沿いにはカフェやレストランも並び、サーフボードやジェットスキーなども楽しめます。海でアクティブに過ごすもよし、椰子の木の下でランチや読書を楽しむもよしリゾート気分を満喫できるスポットです。
観光客が訪れるのは大型リゾートホテルが建ち並ぶクアダイ・ビーチと、静かでのんびりとしたアンバン・ビーチ。クアダイ・ビーチは年々浸食が進み、時期によつてはまったく砂浜がなくなることもあるので事前に状況を確認しよう。どちらのビーチへも町なかから自転車で約30分。
クアダイビーチ
ホイアン市中心部からチャンフンダオ通りを東へおよそ4kmの所にあるビーチ。白い砂浜がダナンまで30km続きます。ホイアン中心部の熱気や雑踏とは無縁の穏やかな空気がビーチには漂います。
青い海と白浜が美しく、日光浴を楽しむ外国人や、土産物やフルーツ売り、海の家などで賑わっています。近年大型リゾートホテルが次々開業しており、新たなリゾート地として注目されていますね。
ホイアン郊外と言われますが、タクシーで僅か15分程度の距離です。自転車をレンタルしてサイクリングをしている欧米人の姿も見かけます。自転車では40分程でしょうか。
泳ぎたい方は近くのショップで水着やビーチボールは購入することができます。またパラソルやベンチは有料で、100円くらいでレンタルすることができますよ。
泳がずとも椰子の木が作る日陰で現地人のようにゆっくりとした時間を過ごすのも、欧米人のように太陽にじりじりと身体を焼くのも、オープンカフェで海を眺めながらフレッシュジュースを飲むのもすべて自由で十分満喫できます。近くにはココナッツやバインミーなど軽食を売る屋台もあるので、椰子の木の下で穏やかな時間を過ごすにもうってつけです。
また周辺に住んでいる現地ローカルの人もクアダイビーチにこぞってやってきます。ピクニックの場所として、休日は日陰の下でお弁当を広げている様子を見かけることができますよ。
クアダイビーチの海水はとてもきれいで比較的水温は低く、海水浴のベストシーズンは 4月~10月。それ以外の月では波が荒くなり、少々危険。危険な引き波が起きる場所を示す赤い旗を常に意識してくださいね。
クアダイビーチまではホイアン市街地からタクシーで10分ほど。自転車でもクアダイロードを通って3-40分程で行くことができます。
アンバンビーチ
クアダイビーチの北のエリアに広がるビーチ。この辺りは海も綺麗なのでプライベートビーチを持つ高級ホテルが並んでいるのですが、そのホイアンでもホテルに宿泊せずとも利用できる素晴らしいビーチがこのアンバンビーチ。
クアダイビーチの喧騒が苦手な方はぜひアンバン・ビーチへ来てみてください。アジアのベストビーチ30選にも選ばれたアンバン・ビーチは数年前まで小さな漁村でした。ここ数年でレストランが数多くオープンしましたが、まだローカル色の残る、のんびり、おだやかなビーチです。
ドリンクを購入しビーチチェアーを借りてゆっくりと過ごすのは最高です。ベンチ使用料(5万ドン、約250円程度)を支払って使用しますが、ビーチチェアもお店によってタイプがいろいろあるのでお気に入りのところでゆっくりと過ごすのがいいでしょう。料金がローカルに比べると少し高めなので、ベトナム人が少なく、欧米人ばかり。といっても十分安く、静かにリゾート気分が楽しめますよ。ビーチ沿いのビーチチェア以外にも、一段上がったところには飲食店も並んでいます。
また、海に日が落ちる夕暮れ時も絶景です。段々と色が変わる、空の美しいグラデーションをお楽しみに!
ホイアンからボートに乗って向かう観光
ホイアンからボートに乗って対岸にあるキムボン村とタンハー村へ、そして少し離れたチャム島へ観光に行くことができます。
ボートに乗る方法は2つ。
1つはツアー会社に依頼する方法です。歴史保護地区の至る所にツアー会社があり、大抵どこも同じツアー内容です。
もう1つは自分でボートの所有者と交渉していく方法です。バクダン通り沿いには売り子が川沿いに並んでいて、声をかけてきます。手漕ぎボートの場合は遠いため行けませんが、中にはモーターボートの所有者もいますので、どんな船かを見極めるのがコツですね。ちなみに料金はツアーに申し込んだ場合とほとんど変わりません。
キムボン村
バクダン通りの川に浮かぶボートで20分程で行くことができます。のどかな田園風景が広がる村で、木彫りの村として知られています。最近の流行は木彫りに貝殻をはめこんだものです。ユネスコに指定された伝統工芸ショップで、ベトナムの他の場所より安く買う事ができます。ローカルな市場もあります。
バクダン通りの船着場からキムボン村へ行く船を見つけて乗り込みましょう。キムボン村は木彫を代々伝統工芸にしている村。工房を見学したりショップで買い物ができます。また小さいですが市場もあって、のどかな村の雰囲気を味わえます。
キムボン村は木彫りの村として知られている観光地で、バクダン通り沿いに停泊しているボートに乗って行くことができます。
ボートへ乗る方法は二つあり、1つは「自分で交渉する」方法、1つは「ツアーで行く方法」となります。
値段は交渉に成功してもツアーで行くのと対して変わりませんが、ツアーで行くと説明を受けることができますので、こちらがおすすめです。
ただし英語ガイドがいるかどうかはその時次第なので、ホイアンに点在しているツアー会社に訪ねましょう。
タンハー村
タンハー村はキムボン村と対を成す陶磁器の村です。キムボン村からさらに船に乗ってタンハー村に向かいます。
行き方はキムボン村と同様に交渉でボートを捕まえるか、もしくはツアーで行く方法です。
ツアーだとキムボン村とセットになりますので、一度に2つの村を回ることができるのでおすすめです。
バクダン通りの川に浮かぶボートで30分程で行くことができます。16世紀頃から陶器作りが始まった伝統的な陶磁器の村で、現在は5家族30人だけが陶器で生計を立てています。粘土で作られた素焼きの器や動物型の笛などが売られています。ここで作られた陶磁器は全国のお土産ショップや市場に並びます。
ここでは成形・焼成・色付けなどの陶器作りの工程が見られるだけでなく、ろくろ回し体験もできます。
チャム島
ホイアンから東へ約28kmの南シナ海に浮かぶ小島。周囲約32kmの島の大半は軍が管理しているため、ほとんど開発の手が入っておらず、大自然がそのままに残されています。国連教育科学文化機関(ユネスコ)はチャム島を生物圏保護区に指定し、現在も保護区として管理されています。
人が住み始めたのは3000年ほど前からで、サーフィン文化やチャンパ遺跡が数多く残されていることから、チャム島が海のシルクロードの一拠点となっていたと考えられています。島内からは9世紀頃の物と見られるアラブの陶器やガラス片が発掘されており、海洋貿易が盛んだったことを物語っています。
ジャングルのような山々と、小さいながら白砂のビーチもある。全部で8つの島からなるチャム諸島には、数多くの魚や珊瑚礁が生息しており、ニャチャンに次ぐダイビングスポットとして近年注目を集め人気があります。普通にシュノーケリングも楽しめるきれいな海がありますので、魚を観賞することができますよ。
また島内では田んぼで元気に走り回る子供や、家の軒先でハンモックを作る人。または家でのんびりと寝ている人など、この島に住んでいる人の素朴な暮らしを垣間みることができますよ。島ののんびりした暮らしを眺めるのも楽しいものです。
ホームステイでゆっくり過ごすこともできますが、通常は1日ツアーが一般的です。ぜひ足を延ばして、何かと騒がしい日常からのリフレッシュをしてみてはいかがでしょうか!? 村の原風景・・・いいものです。
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